反省と発展 stop and think, and go. 2003 6 23

 成功の法則に「反省」というものがあります。
反省の習慣がなければ、同じような失敗を繰返します。
たとえば、去年の自分と、今年の自分を比較してみてください。
同じような失敗を繰り替えしている自分をいくつか発見できます。
これは、クセとも言えるでしょう。
あるいは、失敗の傾向性とも言えます。
この失敗の傾向性に気づかないと、これは失敗のクセですから、
同じような失敗を繰り替えすことになるのです。
これでは、前進することはありません。
停滞か後退か、どちらかになります。
この姿は、発展からは、最も遠い姿でしょう。
 原因から結果が発生しますが、
反省とは、結果から原因を推定する理論でもあります。
原因から、どのような結果が発生するかを予想することは困難でしょうが、
結果から原因を推定することは、比較的容易なはずです。
この結果から原因を推定する訓練を重ねれば、
今度は、原因から、将来発生する結果を推定することができるようになります。
いずれにせよ、悪しき「原因と結果」の連鎖を断ち切る有力な方法が、
反省なのです。
 ただし、ここに、ひとつの落とし穴があります。
反省することは、重要なことですが、
人によっては、反省が行動を萎縮する方向に動いてしまう人がいます。
反省は、上手であるが、発展することはない人がいるでしょう。
言い換えれば、評論は上手であるが、進歩することは少ない人がいるでしょう。
評論家になるな、行動しろと、よく言われます。
 反省とは、行動原理ではありません。
しかし、人によっては、この反省が行動原理になってしまいます。
反省とは、成功の軌道修正の方法です。
軌道修正する方法が、反省なのです。
成功とは、道なき道を行く場合があります。
こういう場合、常に点検して、軌道修正をしないと、
いつの間にか、道を戻っていたということもあり得ます。
そこで、自分が歩いてきた道を点検する必要があるのですが、
しかし、反省とは、成功をやめることではありません。
成功を軌道修正し、さらなる成功をすることです。
 反省して、軌道修正し、発展する。
反省し、発展する。
発展したら、反省する。
stop and think, and go.
悪しき「原因と結果」の連鎖を断ち切る法則は、
「反省と発展」です。
 さて、これまでは、成功者の反省でした。
もし、失意の中にある時、どうするか。
これも、反省によって、失意から脱出しなくてはなりませんが、
しかし、失意の中にある時は、
反省は、時として、自らの痛んだ心を切り刻むことになる可能性があります。
こういう場合は、自分が成功した時のことを思い出してから、
反省しても遅くはありません。
 まず、自分が幸福であった時代を思い出して、
心の手当をすることです。
そして、反省することです。


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